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（大阪歌舞伎座） ＝＝映画、演芸、音楽、ラヂオ バニティ・フェアー＝＝ 再興へ猛稽古 歌舞伎の将来に期待
大友義弘謀反のため勅命と偽って筑紫の加藤監物太郎邸へ名宝の玉を新洞左衛門娘夕しでが受取に来る、この名宝汚れを嫌ふところから純真無垢の娘使者が立てられたが加藤家では監物の妻橋立の計略で美男女之助を夕しでに囗囗囗ゐもり酒で囗囗囗・・名宝は囗囗囗れずにすむが愛欲無常を悟った加藤が高野へ持ってゆくといふ筋 同狂言は最初から愛欲を主体にし愛情公開の場面が多いので、今迄検閲が通過せず数十年来埋もれてゐたもので、若い頃の鴈治郎の女之助、先代仁左衛門（惨殺された仁左の叔父）の娘夕しでで上演以来といふから遠い昔語りである 今度は延若の新洞左衛門、梅玉の橋立、翫雀の女之助、富十郎の夕しで、寿美蔵の高平等で古風に演出する |
歌舞伎も二百年来の伝統から締出される運命となったが、新劇転換、古劇復興が叫ばれてゐるとき歌舞伎座東西大歌舞伎に用意され、目下防疫休演中を利用して猛稽古を励んでゐる「心筑紫■■珠取」が注目されている、これは江戸時代の上方作者並木宗輔作「苅萱桑門筑紫土産」八段続きの院本の三段目食満南北改訂である